懐かしい筒井康隆先生のカセットブックです。
とにかく爆笑爆笑大爆笑ものです。
ぜひ一度この音声をお聴きになればと思います。
「昔はよかったなぁ」と「おもての行列なんじゃいな」は筒井康隆氏の朗読です。しかも、ライブでの熱演ですから必聴ものです。
プロ顔負けというより、本人は役者でもありますから、うまくて当たり前ですが、声も間もすごく良く、やはり本人の作品は本人が一番良く知っているということだろう。
「狸」と「顔面崩壊」納屋六朗氏の朗読です。
それにしても「顔面崩壊」の迫力と気持ち悪さは素晴らしいの一言につきます。
この納屋六朗氏もお亡くなりになってしまったんですね。
星新一氏のカセットブックと同じように、車の中で何度も何度も聞いています。
「カラス」は納屋六朗氏。
「エロチック街道」は筒井康隆氏の朗読です。
筒井康隆大一座による「泣き語り性教育」
「一について」は筒井康隆氏とかんべむさし氏です。二人の掛け合いを聴けるのも貴重ですよ。
筒井康隆氏の天才さがわかる。
音と写真で舞台の様子が見えてきます。臨場感って奴です。
この軽妙な大阪弁での掛け合い
は関東人には真似できません。
何とかCD で復刻してもらえないものだろうか。
この作品で思うことは、原作を本で読むのも良いのですが、声と音響が加わるとさらに作品が自分の中に入るというか、作品の中に自分が入るというか、とにかくさらに良くなります。
本離れが叫ばれて久しいですが、本が読まれなくなったことを嘆くより、新たな道を探るべきと僕は思います。
この「朗読と音響効果」をうまく取り入れた商品開発もその一つではないだろうか。
「エロチック街道」の本当の面白さを、僕はこのカセットブックを何度も聴くことにより理解できました。
ドタバタでもない、いつものギャグも出てこない。
淡々とした風景描写から知らぬ間に異世界に足を踏み入れた主人公、この作品の面白さは実はどこにあるのか。
いくら面白いと思う小説でも2回以上読むことはまずありません。
作者が作品に仕上げるまでの苦労を思えば、一度読んだだけで本棚に戻してしまうのはもったいない。
今時の音楽はCD、Blu-ray、アナログレコード、USB、ダウンロードと一つの商品に色々な選択肢が用意されているのが普通ですから、出版業界も工夫が必要です。
一つの作品を容易に何度も味わえたら良いですね。