副題に「筒井康隆一人十人全集」
エッセイ
自作小説の漫画化
「直木賞落選の弁」を書くことについての弁
父筒井嘉隆との親子対談
海外旅行記
精神病院見学
などありとあらゆる毒と狂気をぶち込んだ作品集となっております。
レオナルド・ダ・ヴィンチの半狂乱の生涯
「レオナルド・ダ・ヴィンチは父の家で生まれた。母がいなかったからであろう」
とのギャグは秀逸だ。
なるほど!そうだったのか…とつい納得してしまう。笑える。
レオナルドダ・ヴィンチくん
漫画家になりたかったと何かに書いていましたが、絵は特別に巧いわけではない。
でも、どこか毒のある個性的な絵です。
今となっては、こんな漫画を発表したら「差別だ」なんだと…
現代は窮屈な時代だ。
言いたいことが言えない時代です。
きれい事が真実を黙らせる時代です。
70年代の世相として、急激な人口増加があります。
本書にも21世紀の未来予測に絡んだ文があり、人口爆発と食糧危機の世の中を描いています。
今の日本は少子高齢化、人口の急激な減少とまったく真逆です。
とは言え、こんな状況は日本が特別で、世界的には人口は増加の一途です。
この本が書かれた70年代は、世界の人口は37億人くらいで、現在は80億人を越えています。
SF作品は、未来の世界や宇宙を舞台に物語ったり、未来予測的な文を書くことも多い。
SFとして成り立たせるためには、学者の論じる未来予測では面白くもなんともない。そんな物をお金を出してまで購入したりしません。
数十年前のSFを読み「全然当たっていないではないか」とバカにするアホがよくいます。
SFを何だと思っているのだろうか。
SFとは、科学的な根拠を基にして、もっともらしく荒唐無稽な物語を書き上げ、読者を喜ばしてくれるものだということを理解していないのだろう。
優れた作品ほど僕たちを上手に騙してくれます。
小学生の頃、僕の通学路には、通勤通学時のバスが4台連なって走っていて、いつもぎっしりと客が乗っていました。
でも、今じゃ空っぽのバスが一台だけ。
時代は悪い方に進んでいます。
日本の人口減少の意味することは、
日本語を話す人が減る。
家族や親戚も減る。
日本の悠久の文化が消滅する。
誇り高き大和民族がいなくなる。
そして日本は消滅する。
悲しいことです。
でも、世界的にはそうではありません。
世界の人口は増え続けています。
日本がおかしいんです。
騙されてはいけません。
ここで何とかあの手この手で人口増加に向かう策を講じなければ、子供たちの幸福は有り得ない。