「いかにして眠るか」
眠りに関しての、小説、随筆、手紙などを集めたアンソロジーです。
ここで編集者の筒井康隆は「寝る方法」という作品を掲載しています。
毎日、誰もが無意識的に行っている「寝る手順」を事細かに、これでもかと詳細に解説しています。
「寝る時は、まずベッド側面部を背にして立ち、ゆっくりと膝を曲げて尻をベッドの上に乗せる…」この調子で。
ベッドに寝ころび眠りに入るまでの一連の動作や心がけ、注意点をお得意の偏執狂的きめ細かな表現で書き進めています。
眠るという行為は、夢の入口です。俺は夢なんか見ない、という人もそれは目覚めのときに忘れていしまうだけで本当は誰でも見ているそうです。
次にその夢を題材とした作品のアンソロジーを紹介します。
氏は大学時代にフロイト(心理学者、精神科医)に傾倒し、その精神分析理論の影響を受け「夢や無意識下に存在する記憶」を題材に作品を多数発表しています。
「夢の検閲官」
「エロチック街道」
「夢の木坂分岐点」
など夢を題材の或いは自身の夢からヒントを得た作品があります。