
1926年(大正15年)東京生まれ。本名親一。東京大学農学部卒。父は星製薬創業者星一。1951年父の急逝により星製薬会社の2代目社長に就任するが、悪化していた会社の経営紛争の末退陣。心身ともに疲れ果てた星は、三島由紀夫も加入していた「日本日本空飛ぶ円盤研究会」に入会。この会報に「円盤を警戒せよ」などの雑文を寄せている。風邪をひいた夜、レイ・ブラットベリの「火星年代記」を読み、感動。作家の、道に進む大きな出会いとなる。1957年、この研究会から同人誌「宇宙塵」の結成の話しが持ち上がり、真っ先に手を挙げたのは星であった。そして同人誌第2号に小説「セキストラ」を発表。これが江戸川乱歩主宰の「宝石」に転載され、瞬く間に作家デビューとなる。星新一30歳の秋であった。戦後の日本におけるSFの幕開けはここから、星新一から始まりました。その後の活躍はめざましく、生涯に於いて1000編以上のショートショートを書き上げるという偉業を達成。SFを書き続けSFにすべてをかけた星新一は、1997年(平成9年)71歳でその生涯を終えました。


父 星一(星製薬創業者、星薬科大学設立)、祖父 小金井良清(学者学者)、祖母 小金井喜美子(歌人・翻訳者)、大伯父 森鷗外(医師、小説家)
全く以て、科学と文学の血筋のハイブリッド。その先にSF作家星新一が生まれました。
