著者名 横田順彌
出版年 1994年(平成6年)
発行 筑摩書房
ジャンル エッセイ
ここに取り上げた未来予測は、明治大正期に「百年後の日本はどのように様変わりするか」というアンケートを250名、各分野の著名人からとったその答えの一部です。
真面目な回答から不真面目なものまであったそうです。
【写真電話が出来る】
➡スマホの普及でいとも簡単な技術になりました。
【薪や石炭がなくなり電気が変わって燃料になる】
➡電気とガソリンと自然エネルギーですね。
【蚊、蚤の絶滅する】
➡ずいぶん数が減り、害虫に悩むことが減りました。
実は、この本にも星一(星新一の父)のSF小説「三十年後」が取り上げられています。
ある日、星一の恩人である後藤新平氏が不意に星製薬京橋店に現れて店員に「バカにつける薬はあるか。」と質問したといいます。その言葉に店員は「もっか研究中でございます。」とていねいに答え、その対応に随分感心したと言います。
この逸話がヒントとなり、小説「三十年後」が出来上がったそうです。
後藤新平は、医師、官僚、政治家という経歴があり、台湾統治を任された際、武力を用いず統治を行った。台湾に親日家が多いのは後藤の功績だそうです。
星一にとって後藤新平は、恩人であり友人でもありました。
改めて星一氏の人脈の豊富さに驚かされます。
100年後というサイクルは、人間にとってはとても長く遠い。
ちょっと油断するとあっけなく死んでしまいますから、凡人にとって100年生きるのは至難の業といえます。
僕の父も93歳になりました。
もちろん父には「油断すると死ぬよ」と常日頃から言葉をかけています。
ここまで来たら100歳まで生きて欲しい。年金は長く貰った方が得だ。
100歳になれば祝金も出る。
長く生きてもらわなきゃ。
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