筒井康隆最新作が発売されました。
本当にいい時代になりました。予約注文をネットですれば発売日に届くのですから。
筒井先生も91歳を過ぎたご高齢です。SF黎明期の最後の文豪としていつまでも活躍して欲しい。
何かのインタビューでやりたいことはやり尽くした的な発言がありました。
最後の長編、最後の自作集などと銘打った本を出すのがご本人にとってのマイブームなのかも知れませんが、筒井康隆らしく最後まで書き続けて欲しい。
【筒井康隆自伝】筒井康隆著
この本はタイトルどおり「自伝」です。どうして今までこのような本がなかったのか。
確かに、あまり若い頃に自伝など書きませんけど、筒井先生も気がつけばもう91歳。
あぶないあぶない、死んでからじゃ自伝が書けない。
筒井康隆自伝 [ 筒井 康隆 ]
今まで、他の作家の書いた筒井康隆伝はありましたが、自伝は今回が初めてです。
「作家たるもの他人の情報を基に自伝を書いてはいけない」という信念のもとに自分の記憶だけを頼りに書き進めたという、正真正銘の自伝なので期待しています。
鬼才、天才と高い評価のもと、SFの世界から、娯楽小説、更にジャンルを越えての実験小説の数々、断筆宣言で出版業界を震撼させ、文壇の世界に留まらず、演劇、音楽など勢力的に飛び回っていた時期、文学賞を数多く手にして、社会的な評価も得た現在、誰もが認める最後の文豪、大作家となられた91歳の筒井先生は何を思うのだろうか。
対象的にいつも頭の片隅にあるのが、星新一先生。
千篇以上の小説を世に残し、ショートショートというジャンルを確立し、SFの神様とまで称された黎明期の評価が、不幸なことにその作品の短さと寓話的作風が、子供向けという評価に移り、文壇の評価も不当に低く、文学賞もあまりにも少ない。
書店を除けば、筒井康隆の文庫本は数えるほどしか置いていないのに、星新一のそれはほぼ全作品が今でもすぐに手に入るという現状を見れば、文壇の評価と一般読者の評価が大きく開きがあることがわかります。
とは言ってもここでそんなことを書いてみたところで仕方がない。
91年もの歳月をかけて小説を書き続けた筒井先生、振り返ればあっという間なのではないだろうか。やはりそれにしても人生は短い。
【SFを追って】筒井康隆著
うれしいですね。続けてエッセイ集の集大成を出してくれました。その1とありますから次に続く予定なのでしょう。ファンとしては楽しみです。
このブログでことあるごとに触れていますが、SF作家のエッセイはおもしろい。
ながい期間のエッセイ集なので、今まで読んだことのないものがほとんどであり、さまざまな裏話や、SF作家たちの人となりも見えてきて「こりゃお宝だ」
収録されているのは、エッセイだけではありません。
「SF論、解説・書評・映画評・作家論、推薦文、選評、あとがき、アンケート回答など」
これはほんの帯にある情報です。
これを見ただけでも「垂涎もの」
せっかくのお宝本ですから、詳細は書きません。
楽しみを奪うことはしませんので、是非とも手に取ってお読みください。
読んでしまうのがもったいない、そんなエッセイ集です。



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