最高級有機質肥料

4.0

著者名   筒井康隆
掲載作品集 ベトナム観光公社

大阪でデビューまもない筒井康隆が、星新一と小松左京3人がレストランでカレーライスを注文し食べていると、筒井康隆が突然立ち上がり…極端でリアルで…」その汚い話しを延々と続けたといいます。
それがこの作品です。

大便についての描写ならまだ我慢できる。食べたことがなく、口の中がどんななのか想像ができないし…でも、淡壺から集めた淡をストローでチュルチュルと吸いこむ場面は、味を知っているだけにリアルで耐えられなかった…とは星新一。

そしてその後の筒井康隆の作品は、次第にキチガイじみたものへと進化し、逆に普段の筒井康隆は紳士的でまじめで、二度とあのような奇行は見なくなったと言います。持てる狂気を作品の中に封じ込める術を手に入れたのだろう。

世間には、ただの変わり者と芸術的狂気の違いもわからず、オカシな言動、姿かたちの勘違いな振る舞いを人前で披露してしまうアホがいる。
テレビなどにも多く集まるらしいそれら「エセ芸術家」たち。筒井康隆氏の例に学べば「あぁなるほど。ヤツらは結局たいした芸術的偉業を残せず、ずいぶん可哀想な姿形で人生を浪費していくだけなんだな」と。
お気の毒なことです。

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